論文「Effectiveness of dental checkups incorporating tooth brushing instruction」(PMID: 21986394)では、歯ブラシ指導を取り入れた歯科検診の有効性について調査されています。この研究は、歯科医と歯科衛生士のチームが航空会社の従業員平均60人/日を対象に、2001年から2005年の間に行われた検診のデータを基にしています。患者の歯に染色錠剤を使用し、プラークコントロールレコード(PCR)チャートに結果を記録し、その後歯ブラシ指導を行いました。
研究結果によると、2001年に検診を受けた患者の平均スコアは35.1%でしたが、2005年には32.5%へと改善しました。5年間毎年検診を受けた患者群では、2001年の平均スコアが34.0%から2005年には22.8%へと大幅に改善されました。これは、PCRスコアが60%以上の患者数が年々減少した結果としています。この研究から、歯ブラシ指導を取り入れた歯科検診は、プラークコントロールを改善する上で効果的であり、特に5年間連続で検診を受けた場合、その効果は明らかであることが示されました。従来の歯科カリエスのチェックのみを行う検診よりも、歯ブラシ指導を含む検診の方が、予防歯科においてより効果的であることが示唆されています。
ほかにも
論文「The burden of Diabetes, Its Oral Complications and Their Prevention and Management」(PMID: 30159091)では糖尿病患者について以下の内容が記載されています。
生活様式の変化(血糖値のコントロールとセルフケア実践)、定期的な歯科検診、歯周評価の強調、口腔健康指導の強化によって、糖尿病の口腔合併症を効果的に予防することができます。スケーリングとルートプレーニングは、糖尿病患者の血糖コントロールの改善に有効です。
このレビューは、糖尿病患者を支援する多専門のチームの一員として、歯科専門家が果たすべき役割を強調しています。